計算すると30年も前になるのだけれど、
ある女性雑誌の編集長がこのように言った。
「日本は人口が減っている、ということは、労働力が減る
これから日本は、移民を使うか、女を使うか、で労働力を補うしかない
日本政府は女を使うことにした、これからの女は否応なく一生働く
ことになるだろう」
30年前、と言えば、まだ専業主婦が珍しくは無かった時代だ。
その頃、私はパート主婦で「ふーん」と思って聞いていた。
それから、時間が経って、確かに日本の女は働いている。
専業主婦は不良債権なんて言われるようにもなった。
知らないうちに、じわじわと、結婚している女も、独身の女も
殆どが働くようになってしまった。
ということは30年前に、日本政府は女が働く方向に舵を取った、ということだ。
どうして日本の女はこぞって働くようになったか?
それは夫一人の稼ぎでは、家計が回らなくなったからだ
住宅ローン、子供を育てる。
たとえば、旦那の年収が500万だとして、これでは足りない。
そこで奥さんも働く、パートで100万、でも 専門職で500万でも。
私は疑っているのだが、日本政府は、この30年の間
男の収入を少しずつ減らしていったのではないのだろうか?
女を働かせるために。
女が働くのはいいことだ。
だが、その働く、が半端なパートではなくきちんと自分の能力を生かせる方向で働けるように。これからの女は計画を持って生きて行くのがいいかなあ、と私は思っている。
私は別に、女がパートで働くことが悪い、と言っているわけではない。
結局は、その家庭の状況に合わせて働けばいいことなのだけれど。
ともあれ、私個人は、専業主婦が異端ではない時代に育ったなあ
と、感慨深い。
怒られるのを承知で言うけど、学校から家に帰ると、お母さんがいるのが
当たり前の生活は幸せだったな。