私はジュリーが美しかった時代を知っている。
大変美しかった。
器量がいい、というのはあるが、独特な色気があった。
キムタクに似ている、という人がいるが
若い時の沢田研二の色気は、そりゃあもうすごかった。
ごめん、キムタクは足元にも及ばない。
で、私はジュリーのファンだったか? かというとそうではない。
タイガースで出たきた時のジュリーは、妙にクネクネとしていたし
声も男らしい声、というのではなかったし。
誤解を恐れずに言ってしまえば、デビューの頃のジュリーって
確かに歌も下手だった。
で、私は、ジュリーは実はオカマの人だと思っていた(ごめん)
タイガースから独立してヒット曲を飛ばすようになっても
気にはなっていたが、ファンではなかった。
歌も下手だと、ずっと思っていた。
その後、田中裕子と不倫騒ぎを起こして
「ああ、ジュリーってオカマの人じゃあなかったんだ」
と気づいたくらいだ ^^;
最近、テレビでNHKの歌番組を見るともなく見ていた。
そしたら、誰だか知らないけど、多分演歌系の若めの男の人が
赤いミリタリールックみたいな服を着て TOKYO を歌い出した。
「トキヨー トキオが空を飛ぶー」
というような歌だ。
私は驚いて聞いていた。 TOKYO という歌はこんなに味気ない
つまんない歌だったのか? と。
演歌系の人が歌っているのだから、歌が下手、というのではないのだろうが
まるっきり味、というか雰囲気がない。こんな調子でフルコーラス歌うのか?
実はコントで、だれかが途中で止めるのではないのか? と思っていたら
なんと、そのままフルコーラス歌ってしまった。
そこで、私はやっと気付いて驚くのである。
ジュリーって本当は歌がうまかったんだあ!!!!! と。
ここで、布施明とか、尾崎紀世彦などが出てきて歌い、
ジュリーの歌と比べたら、ジュリーの方が下手だと思うよ、多分。
だけど、ジュリーはジュリーの世界で歌がうまい。
私は長年生きてきて、やっとそれに気付いて驚いたのである。