3月が近づくと、思い出すのは雛人形のことです。
私の小さい時、私の家族は六畳一間のアパート暮らしでした。
その頃、そんなアパートに住んでいる家族は結構多かったです。
トイレと台所が共用で、お風呂は銭湯通いです。
もう50年以上昔のことです。
その頃の銭湯は、すごく混んでいて
座る場所を確保するのが大変でした。
そういう思い出があるので、ごく稀に銭湯に行ってみると
あまりのガラガラさに驚きます。
銭湯も無くなっていくのでしょう。
まあ、スーパー銭湯などは盛況のようですが。
話がそれました。私が生まれた時
母方の祖父が「女の子だからお雛様を買いなさい」
とお金を送ってくれたそうです。
でも、そのお金は生活費に消えてしまいました。
六畳一間ではお雛様を飾る場所も無かったでしょうが?
それで、叔父が、「女の子なのにお雛様がなくてかわいそう」
と言って、一組の立ち雛を送ってくれました。
こういうようなのですね。
ところがこのお雛様は、時代的に質が悪かったようで
数年飾ると、髪の毛は抜け、色がはげてしまいました。
申し訳ないのですが、結局捨てました。
安くて小さいお雛様は、優秀でした。(^o^)
それから月日がたち、ある日、駅ビルで小さなお雛様を
見つけました。男雛女雛のセットで1000円もしませんでした。
値段もお気軽なので、
「今年だけ飾れればいいや」
という軽い気持ちで購入しました。
ところがこの安くて小さいお雛様
(女雛男雛がそれぞれ3センチ四方くらい)
優秀でした。^^;
ひな祭りが近くなると、毎年玄関に飾ってますが
もう20年位、全然変質しません。
色がハゲるわけでもなく、カビが生えるわけでもなく。
たまに浮気して違うお雛様を買ってみようかな?
と思っても見るのですが
こういう安いお雛様で気に入った顔のものがないのです。
まあ、雛人形は顔が命、というコマーシャルもありましたし。
大きな7段飾りのお雛様、というのも素敵なんですが
毎年、飾ったり片付けたりするのが大変だ という声も多いし。
私はきっと、この小さなお雛様を一生飾るんだろうな
と思います。